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コラム

看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。


なぜ”ナイチンゲール”は看護師の手本と言われるのか

そんなナイチンゲールが活躍したのは150年以上も昔ですが、彼女の看護に対する考え方は現在も看護の現場に脈々と受け継がれています。なぜナイチンゲールが看護師の手本と言われるのか、どうして今もなお研究され続けているのかを考えてみました。今や看護職のバイブルとさえ言われる「看護覚書」や、ナイチンゲールの言動などを中心に紹介します。

近代看護の生みの親”ナイチンゲール” 

看護師・看護学者フローレンス・ナイチンゲール(1820~1910)は、イギリスの上流階級の家庭に生まれました。彼女が生まれたのは、両親が2年間にも及ぶ新婚旅行で訪れていたトスカーナ大公国(現在のイタリア・トスカーナ州)フィレンツェでした。生誕地フィレンツェにちなんでフローレンス(フィレンツェの英語読み)と名付けられたそうです。

22歳の時に、レディー教育の一環である慈善活動のため病人が集まる農民小屋を訪れました。貧しい病人たちを目の当たりにして、ナイチンゲールは衝撃を受けました。

当時はまだ看護師の地位は低く、ましてや上流家庭の子女が就く職業とは思われていなかったため家族の反対にあいました。それでも、苦しむ人達を助けたい、人のためになる仕事がしたいというナイチンゲールの決意は揺るがなかったようです。

クリミア戦争

ナイチンゲールが34歳の時、戦時大臣の要請でスクタリ(現在のトルコ・ユスキュダル)のイギリス陸軍野戦病院へ看護団を結成して向かいました。病院の環境は最悪で、ナイチンゲールらは衛生面や食事の改善、物資の管理などを次々に改革していきました。

夜回りが日課となっていたナイチンゲールは、「光を掲げる貴婦人」や「ランプを持った淑女」、そして「クリミアの天使」と呼ばれました。看護師が白衣の天使と呼ばれるのは、ナイチンゲールに由来しています。

看護教育

ナイチンゲールが看護師を目指したころは、看護師と言う職業は専門性も必要としない雑役とみなされていました。そんな看護の定義や役割を明らかにし、専門性を持ち込み立派な職業に育て上げるため、看護学校(フローレンス・ナイチンゲール看護師助産師学校)を創設しました。

著書

ナイチンゲールが実際に看護師として従事したのは37歳までのわずか2年余りでしたが、心臓発作で倒れてからも病床で著作の創作活動を精力的に行いました。有名な「看護覚書」をはじめ、150もの著作を残しています。

看護に関するもの以外にも、病院や産院についての著作や、保健や衛生に関する著作など多岐にわたります。「看護覚書」は、医療・看護の現場のみならず、一般家庭の衛生環境改善にも大きく貢献したと言われます。

医療現場の当たり前〇〇もナイチンゲール発信

ナイチンゲールの残した功績は著作ばかりではありません。当時はまだまだ劣悪で機能的ではなかった「病院」の改革にも手腕を発揮しました。現代の病院では当たり前になっていることのいくつかは、ナイチンゲールの発案から生まれたものです。

ナースコール

病院運営の改革でナイチンゲールが求めたもののひとつが「弁付き呼び鈴」の設置です。患者が自分でナースを呼ぶことができる、素晴らしい発想のもと具現化された、現在ではなくてはならないナースコールの原型です。

温水用配管

病院の各階に温水を送るパイプを引くことも、ナイチンゲールが改革で求めたことのひとつです。今では病室の洗面台の蛇口をひねれば、温かいお湯が出るのも当たり前になっています。

リフター

病人の食事を上階に運ぶための巻き上げ機(リフター)の設置も、ナイチンゲールの発案です。エレベーターなどない時代に、たくさんの食事を人の手で上階に持って行くことは、とても大変で効率的ではありませんでした。リフトは看護師の手間を省くことと同時に、温かい食事を病人に提供するためにも必要な設備です。

現代にも受け継がれている 「看護覚書」について

21世紀の現在においても、看護の規範として読み継がれているナイチンゲールの代表的著書「看護覚書」は、13の章から成り立っています。看護師のための手引書ではなく、全ての女性に向けたメッセージとナイチンゲールが語る「看護覚書」の内容を簡単におさらいしておきましょう。

心に響く名言の数々

最後に、ナイチンゲールが残した名言をいくつか紹介します。

看護の仕事は、快活な、幸福な、希望に満ちた精神の仕事です。犠牲を払っているなどとは決して考えない、熱心な、明るい、活発な女性こそ本当に看護師と言えるのです。

天使とは、美しい花をまき散らす者ではなく、苦悩する者のために戦う者である。

子を失う親のような気持ちで、患者に接することのできない、そのような共感性のない人がいるとしたら、今すぐこの場から去りなさい。

私たちは自分が誉められるためにではなく、私たちが選んだこの仕事に名誉をもたらし、それを前進させるために心を打ち込んで事を成し遂げていこうではありませんか。

看護を行う私たちは、人間とは何か、人はいかに生きるかをいつも問いただし、研鑽を積んでいく必要がある。

病院の第一の条件は、患者に害を与えないことである。

看護は「病人を看護する芸術」です。「病気」の看護ではなくて、「病人」の看護というところに注意してください。

看護がなすべきこと、それは自然が患者に働きかけるに最も良い状態に患者を置くことである。

あなたにとって看護とは何でしょうか?看護師として活躍する、もしくはこれから看護師を目指す人達一人ひとりの答えがあると思います。仕事や学業に疲れたり、迷ったりしたときにナイチンゲールの考えやその生き方、看護に対する思いなどを思い出してみて下さい。

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