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コラム

看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。


認定看護師になるための覚えておきたい4つのポイント

看護師さんはいわば「看護のプロフェッショナル」です。 その資格は国家資格で、就学期間も長く国家試験もレベルの高い物です。 そもそも専門家なのですが、さらに専門的な知識やスキルを有する「専門看護師」や「認定看護師」という資格があります。 今回はその「認定看護師」についていろいろと紹介します。 認定看護師になるにはどうすればいいのか、資格を取ればどうなるのか、さらに認定看護士制度のこれからについても紹介します。

認定看護師って何?

認定看護師は、日本看護協会が実施する認定審査に合格し、特定の分野での看護知識や技術を有する看護師の事です。この「認定看護師制度」の目的は、

特定の看護分野において、熟練した看護技術及び知識を用いて、水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送りだすことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上を図ること

とされていて、その役割は3つあり、


・個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。(実践)
・看護実践を通して看護職に対し指導を行う。(指導)
・看護職に対しコンサルテーションを行う。(相談)
とされています。


出典:日本看護協会・認定看護師(Certified Nurse)とは


同じように日本看護協会が認定する資格に「専門看護師」がありますが、役割や特定分野、資格取得に必要な経験・教育で違いがあります。

専門看護師、認定看護師、どちらも看護師さんのキャリアアップ資格ですが、専門看護師の方がよりハードルが高いようです。登録者数も認定看護師が19,835名なのに対し、専門看護師は2,279名とおよそ9/1となっています。

出典:日本看護協会・専門看護師(Certified Nurse Specialist)とは

認定看護師になるまでの道筋

認定看護師になるにはどういったことが必要なのかを紹介します。 認定看護師になるまでの道筋を時系列でまとめると以下のようになります。

看護師資格を取得

看護師として通算5年以上の実務経験
そのうち3年以上は認定看護分野での経験が必要

看護協会や大学などの認定看護師教育・研修センターなどの教育機関で認定看護師課程(6ヵ月・615時間以上)を修了

認定看護師認定審査に合格

認定看護師認定証交付・登録

5年ごとに更新(審査あり)

認定看護師になるために必要なもの

続いては、認定看護師になるために必要なものを紹介します。

実務経験年数

認定看護師の認定審査を受験する資格として、看護師資格はもちろんですが、通算5年以上の看護師としての実務経験が必要になります。 そのうちの少なくとも3年以上は、取得を希望する認定看護分野(21分野)での実務経験が必要です。

教育課程修了

日本看護協会自体や、全国の大学や専門学校などの認定看護師養成教育機関の課程を修了することも必要です。 6ヵ月~1年、615時間以上が必要ですが、その期間や時間は各教育機関によって異なります。

費用

教育機関の課程を受講するのに必要な費用、さらに認定審査を受けるための費用も必要です。 各分野。各教育機関によってその費用はまちまちですが、代表的な例でおおよその費用を紹介します。


入学金 5万円
授業料 70万円~80万円
認定審査料 50,760円
認定料 50,760円

最低限必要な費用が、80万円~100万円です。 他にも、参考書籍や教材・事務費などにもかなりお金がかかります。 そういった諸々の費用も、50万円~100万円は必要になってきます。 さらに、自宅の近くに養成教育機関が無ければ、ウイークリーマンションなどを利用しなければいけませんので、家賃や生活費も必要です。

奨学金・サポート

経済的に学費を捻出することが難しい場合、奨学金などを利用するという選択肢もあります。

・認定看護師教育課程奨学金
・日本学生支援機構

勤務する病院で、認定看護師資格取得を奨励している病院なら学費支援や家賃の補助などのサポートを受けられることもあります。 たとえばある医療グループでは、認定看護師修学期間中は勤務扱いで給与や賞与の支給があり、資格取得後には月額2万円の手当があるということです。

資格を取ったら何が変わるの?

では、認定看護師になったら何がどう変わっていくのでしょうか?

仕事内容

通常の看護業務に加えて、専門的な知識を活かして他部署や後輩看護師などへの指導を任されることも多くなるようです。 また、業務における裁量の範囲が広がりますし、主任や師長など管理職への昇進にプラスになると思われます。

給与・待遇面

認定看護師になったからと言って、必ず昇給や手当が付くわけではありません。 病院によってその扱いは違います。 ただ、そのスキルを活かすため、夜勤が少なくなったという人もいて、待遇面で優遇されることもあるようです。

デメリット

資格を取得するために長い時間と費用がかかりますが、必ず給与アップや待遇面での優遇があるわけではありません。 もちろん、看護師としてのスキルアップはありますが、キャリアアップにも必ずつながるわけでもないのがデメリットかもしれません。

認定看護師制度の今後

1996年にスタートした「認定看護師制度」も23年が経ち、医療や福祉のあり方も変わってきたことを受け、その見直しが始まっています。 認定看護分野の再編や特定行為研修の取り入れなど、認定看護師教育の再構築はこれから本格的になっていくと思われます。 これから認定看護師を目指す看護師さんは、認定看護師制度の動向をチェックしておきましょう。

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