看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。
就職・転職先に、病院を考えている看護師さんもいらっしゃるでしょう。ひとくくりに病院といっても、様々な種類があります。「どの病院にしよう…?」と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください!ここでは、①病床区分別、②機能別(病床数別)、③患者の状態別(急性期、回復期など)で各病院、病床の特徴やメリット・デメリットを簡単に紹介します。
厚生労働省(「用語の解説」)で示されている定義とともに、各病床の特徴やメリット・デメリットを紹介します。
精神病床
…「精神疾患を有する者を入院させるための病床」
感染症病床
…「「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(平成10年法律第114号)に規 定する一類感染症、二類感染症(結核を除く)、新型インフルエンザ等感染症及び指定感染症並びに新感染症の患者を入院させるための病床」
結核病床
…「結核の患者を入院させるための病床」
療養病床
…「病院の病床(精神病床、感染症病床、結核病床を除く)又は一般診療所の病床のうち主とし て長期にわたり療養を必要とする患者を入院させるための病床」
医療療養病床と介護療養病床の2つに分けられています。
※介護療養病床は廃止が決定されました。経過期間は2023年度末まで延長されています。
一般病床
…「精神病床、感染症病床、結核病床、療養病床以外の病床」
大学病院は、「診療」だけでなく、医師の「教育」、医療技術の「研究開発」の3つで成り立っているといわれています。
~メリット・デメリット~
~メリット・デメリット~
1997年の医療法改正により、総合病院の名称に関する規定は廃止されました。しかし、幅広く世間で知られていたため、今でも複数の診療科が設置されているやや病床数の多い病院は、「総合病院」を名乗ることがあります。総合病院は、一般病院に比べて、多くの診療科が設置されています。旧総合病院の要件では、病床100床以上かつ以下5つの診療科が必要といわれていました。
①内科
②外科
③産婦人科
④眼科
⑤耳鼻咽喉科
さらに、化学・細胞・病理の検査施設、病理解剖室、研究室、講義室、図書室、その他省令で決める施設を備えており、都道府県知事の認可を受けていることも必要でした。
~メリット・デメリット~
病院とクリニックの大きな違いは、病床数です。クリニックは、19床以下(20床未満)の医療機関を指します。一方、病院は20床以上、最低でも3人の医師が必要です。
~メリット・デメリット~高度急性期機能にあたると考えられるのは、以下のような「急性期の患者に対して診療密度が特に高い医療を提供する病棟」とされています。
(例)
・救命救急病棟
・集中治療室(ICU)
・ハイケアユニット(HCU)
・新生児集中治療室(NICU)
・新生児治療回復室(GCU)
・小児集中治療室(PICU)
・総合周産期集中治療室(MFICU(母体・胎児集中治療室)+NICU)
など
~高度急性期に向いている人~
高度急性期は、回復期や慢性期に比べて、特に小さなミスが命取りとなります。また、的確な判断や対応力、業務でもスピードが求められます。
そのため、
□ テキパキと動ける
□ 心身ともにタフ
□ 高度なスキルを身につけたい
上記の項目に当てはまる人が、高度急性期・急性期に向いているでしょう。
急性期の患者に対して、高度な医療・看護を提供します。救急医療が必要な患者さんが多いため、迅速な対応や判断などが求められるでしょう。
~急性期に向いている人~
基本的に、急性期に向いている人は、高度急性期と同じでしょう。些細なことで患者の容態が悪化する可能性が高いため、業務ひとつひとつに十分な注意が必要です。
回復期とは、「急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能」のことです。回復期機能メインに担う病棟のことであり、「単に回復期リハビリテーション病棟入院料等を算定している病棟のみを指すものではない」といわれています。
(引用:厚生労働省「地域医療構想・病床機能報告における回復期機能について」)
回復に向けた治療や処置のほかに、退院後に向けた生活指導や外出練習なども行うそうです。また、患者さんだけでなく、障害を持つようになった患者さんのご家族の精神的なケアを、行うこともあります。患者さんの身体的なケアだけでなく、ご家族が安心できるような情報提供や介護・生活指導なども必要となるでしょう。
~回復期に向いている人~
□ 患者さんの小さな変化に気がつく
□ 長い時間をかけて患者さんと向き合った看護をしたい
□ プライベートを大切にしたい
長期にわたり、療養が必要な患者が入院させる機能です。在宅療養中に状態が悪化した患者さんに、看護・医療を提供することが多いでしょう。ただし、病院によっては、ICUに入院している患者さんをケアすることもあるようです。
~慢性期に向いている人~
□ 患者さんやご家族とじっくり関係を築いていきたい
□ 患者さんに合ったケアを考えて実施したい
□ 看護師の役割を実感できるところで働きたい
□ 仕事とプライベートを充実・両立させたい
どんな病院で働きたいか、?もし、またどんな病院がいいか迷ったら、3ステップを思い出してみてください。
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