全国の看護師の求人情報なら「看護求人ガイド」におまかせ。無料会員登録で最新の情報をご覧ください。


フリーダイヤル0120-777-277


コラム

看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。


早わかり!ADLのポイント

ADLという言葉を聞いたことはあるでしょうか。ADLは、主に介護に携わる人(介護福祉士やケアマネージャーなど)が、よく使う言葉だと思われますが、看護師も理解しておきたい言葉でもあります。ここでADLのポイントを理解して、普段の仕事に役立てましょう!

よく聞くADLって何?

意味

ADLとは、「Activities of Daily Living」 の略語で、日常生活動作と訳されます。日常生活動作は、私たちが日常において行っている習慣的な動作のことです。主に、高齢者や障がい者の自立度をはかるために用いる、重要な目安になります。評価項目に対して、「できる」「できない」、「している」「していない」などでチェック&点数化し、どのくらいの介助支援が必要かを知ることができます。

・食事

・入浴

・移動(ベッドから椅子)

などの項目からADLを評価するそうです。さらに詳しい項目は後述の表にて!

種類

ADLには大きく分けて2つの種類があります。

①ADL(基本的日常生活動作)

正式名称は、BADLといい、「Basic ADL」の略語です。一般的に、ADLはBADLのことを指します。

②IADL(手段的日常生活動作)

ADLのような身の回りの基本的な動作より、複雑化した動作のことです。詳しくは後述します。(「ADLとIADLの違いを比較!」)

ADLを評価する目的

患者のADLを知ることができれば、転倒・転落の対策を立てたり、排泄や食事の介助など、患者の手助けになることができたりするかもしれません。

患者が安心して生活するうえで、ADLを評価して、患者の状態を知っておくことは、大切なことだと言えるでしょう。

ADLとIADLの違いを比較!

IADLとは、「Instrumental Activities of Daily Living」の略語で、手段的日常生活動作のことを指します。IADLには、以下の動作が含まれます。

・電話でのコミュニケーション

・買い物

・家事(洗濯、掃除、食事の準備など)

・移動(公共機関を使用して、一人で移動が可能か)

などの項目により、IADLを評価していきます。ここで、ADLとIADLを分かりやすく比較するために、表で見てみましょう。


図から分かるように、IADLはADLに比べると、思考が入った高度な動作のため、IADLが低下してからADLが低下する、という順序になります。そのため、患者のIADL低下を早期発見すれば、ADL低下の予防ができるかもしれません。

ADLが低下すると…?

ADLが低下すると、どのようなことが起きるのでしょうか。ADLの評価方法や、低下する原因なども含めて、見ていきましょう。 

①ADLが低下すると起こり得る症状

・廃用症候群

(長期間の寝たきり状態による、身体能力の大幅な低下や、精神状態の悪化などの症状) 

・患者の介護度が進む

(自力でできることが少なくなる) 

②低下する原因って何?

 主な原因は、老化、生活習慣病(特に糖尿病)や神経疾患などの病気、 合併症(脳卒中や心筋梗塞など)、薬の副作用です。 

背景には、  

・身体機能や認知機能の低下 

 ・精神面、社会環境による影響 

が挙げられます。

 ADLは、社会的要因・精神的要因・身体的要因の3つの要因と密接に絡み合い、 相互に作用しているため、どれか一つでも低下すると、ADLの低下につながります。 

③どうやってADLを評価しているの?

 ADLやIADLが低下しているかどうか、反対に、自立度が高いかどうかを調べるために、 以下のような指標を用いるそうです。 

ADLの評価

 IADLの評価

さらに細かいチェック表は、日本老年医学会のHPにありますので、ADLの評価方法について、詳しく知りたい方はご確認ください。

ADLの低下を防ごう!

ADLの低下を防ぐためにできること(ケアやリハビリの仕方など)を紹介します。

~ケアの仕方~

〇できること(特に作業する動作が少ないこと)は患者自身にやってもらう

〇道具の種類や大きさなどの見直し

ex)タオルの大きさや厚さの変更、用途ごとに分けるなど

~リハビリ~

〇ウォーキング

〇ストレッチ

リハビリを拒否された場合、患者の意欲低下(精神面)に問題があるといえます。リハビリをしなければ、筋力が衰え、さらにADLが低下してしまうでしょう。

リハビリを拒否されたら、患者の話に耳を傾け、何か不安なことがあるのかを把握し、その対策をすることが大切です。

寝たきりの患者にリハビリを拒否されること(ベッドから離れたくない、人と関わりたくないなど)があります。他にも、ADLが低下している患者から、リハビリを拒否される例があります。

ex) 患者A「リハビリをする意味が分からない」

  Aさんの場合では、Aさんの最終目標を伝え、そこに達するまでに必要な動作や作業を丁寧に説明すれば、リハビリの必要性が分かりやすく伝わるのではないでしょうか。

~環境の調整~

ADL低下の対策として、下記などが挙げられています。(患者の自発的な行為のうち)

〇外出する機会を増やす

(ストレスにならない程度に)

〇他人とコミュニケーションを取る

(患者との交流を図ってみてはいかがでしょうか)

〇社会参加の機会を増やす

(人に頼られる、外部の人から役割を与えられるなど)

などがあります。

また、合併症によるADL低下の場合、病の治療が必要となります。患者に合った方法で、対策を取るようにしましょう!

生活しやすくするサポートとして、高齢の患者や障がいのある患者たちのために、できることから始めてみませんか?

そのために、看護師のみなさんもADLのポイントをおさえて、お仕事に役立てていってくださいね!

このエントリーをはてなブックマークに追加

看護求人ガイドとは

看護求人ガイドは、アスカグループの運営する転職をお考えの看護師のための求人サイトです。看護師さん向け求人を中心に、「こだわり条件で選ぶ求人システム」「看護師さん向け情報」など、看護業界にまつわる情報をわかりやすくご紹介しています。看護師の求人以外にも多彩な情報を随時掲載しています。これから看護師の仕事を目指す方、現在看護師として活躍中で転職希望の方、など様々な方をサポートします。当サイトのサービス、機能、求人・転職情報は全て無料。看護求人ガイドは看護師さんを中心とした看護の専門求人サイトです。みなさんの転職・就職活動に、ぜひ看護求人ガイドをご利用ください。

今すぐ会員登録