看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。
医療現場におけるヒヤリ・ハットである「インシデント」や、医療事故に相当する「アクシデント」でも発生頻度が高いのが誤薬です。場合によっては患者さんの命に係わる重大事故になりかねない「誤薬」は、あってはならない事態です。今回は看護師さんにとって、避けなければならない「誤薬」についてリサーチしました。誤薬防止策や、万が一起こってしまった際の対処法などを詳しく紹介します。
青森県の市民病院で2017年7月に誤薬による死亡事故が起こっています。低血圧症状の出ていた80代の女性入院患者に降圧剤を誤投薬したことが死亡の大きな要因となったようです。看護師が隣室の入院患者のものと取り違えたのが原因でした。
2015年には、東京の大学病院で多臓器障害の就学前男児が薬の誤投与後に容体が悪化し、翌日死亡する医療事故がありました。この事案も、別の患者の薬と取り違えたことが原因でした。それ以外にも、大事には至らなかったインシデントやアクシデントはたくさん起こっていると思われます。
医療に携わる者としては、絶対避けたい「誤薬」を防止するにはどういった対策が有効なのかを紹介します。誤薬の原因は指示や処方の間違い、与薬時の患者や薬の取り違え、投与経路の間違いとほとんどがヒューマンエラーです。与薬に関わる医療従事者や介護従事者が気を付ける、注意することが最善の予防策です。
看護師国家試験にも出題されることが多いのも、それだけ重要だからです。2016年には次のような問題がありました。
Q. 入院患者の与薬時に誤認を防止するために確認するのは患者の名前とどれか。
1.診察券
2.お薬手帳
3.健康保険証
4.ネームバンド
もちろん正解は4.ネームバンドです。
ダブルチェックや声出し確認、指差し確認といったことが必要です。その際にしっかり確認したいのが与薬の原則「6R」です。出典:東京都病院経営本部 処方・調剤・与薬における事故防止マニュアル
誤薬と言うヒューマンエラー、最も起こりやすいのが与薬のアンカーである看護師さんです。誤薬を防止する最後の防波堤である看護師さんの責任は重大ですが、ダブルチェックや声出し・指さし確認など予防策をしっかり行うことで、誤薬は未然に防ぐことができます。看護求人ガイドは、アスカグループの運営する転職をお考えの看護師のための求人サイトです。看護師さん向け求人を中心に、「こだわり条件で選ぶ求人システム」「看護師さん向け情報」など、看護業界にまつわる情報をわかりやすくご紹介しています。看護師の求人以外にも多彩な情報を随時掲載しています。これから看護師の仕事を目指す方、現在看護師として活躍中で転職希望の方、など様々な方をサポートします。当サイトのサービス、機能、求人・転職情報は全て無料。看護求人ガイドは看護師さんを中心とした看護の専門求人サイトです。みなさんの転職・就職活動に、ぜひ看護求人ガイドをご利用ください。