ICU看護師のメリットとデメリット教えます!
日本では「集中治療室」とも呼ばれるICU(Intensive Care Unit)。最先端の機器や医療技術を駆使した、医療の最前線といったイメージが思い浮かびます。そんなICUで働く看護師さんについてリサーチしました。ICU勤務の看護師さんの仕事内容や、ICUで働くメリット・デメリットなどを紹介します。
ICUってどんなところ?
そもそも集中治療とは、「生命の危機にある重症患者さんを、24時間の濃密な観察のもとに、先進医療技術を駆使して集中的に治療するもの」と定義されています。
出典:2009年日本集中治療医学会雑誌より
そして集中治療室は、集中治療のために「濃密な診療体制とモニタリング用機器ならびに生命維持装置などの高度の診療機器を整備した診療単位」と定義されています。
つまり、命の危機にある患者さんや重篤な患者さんを24時間体制で管理し治療を施すことを目的とした治療室のことです。
また、脳卒中集中治療室(SCU)や脳神経外科集中治療室(NCU)、新生児集中治療室(NICU)などのようにさらに細分化された集中治療室を有する病院もあります。やや重篤度の低い患者さんを受け入れる、一般病棟と集中治療室との中間に位置する、高度治療室(HCU)もあります。
ICUでの看護師の仕事って?
集中治療室勤務の看護師さんのお仕事の内容を紹介します。病棟看護師さんの業務内容と比べると、専門的な知識やスキルもさらに必要で、重篤な患者さんばかりなので責任の重さも大きいと言えます。
患者さんの状態管理
ICU勤務の看護師さんの業務内容で最も重要と言えるのが、
患者さんの状態管理です。バイタルサインや心電図、人工呼吸器の定期的なチェックをしっかり行い、患者さんの状態をしっかり把握します。また、患者さんの保清や体位変換、ルートの管理や導尿バッグの管理などにも気を配ります。
患者さんのアセスメント
重篤で命の危機もある患者さんの容体や状態をしっかり把握し、
わずかな変化や異常の兆候をいち早く察知することも、ICUナースの重要な仕事です。それには、解剖生理や病理に関する知識を身に付けておかなければなりません。「ミニドクター」と呼ばれることもあるほど、アセスメント能力に長けているICUナースが多いようです。
機器の操作・管理
ICUには多くの最先端医療機器があります。心電図モニターや観血式血圧モニター、パルスオキシメーターや人工呼吸器といった医療機器を
正確に操作し、それを
管理することも大事な役目です。たった一つの誤操作でも、患者さんの命が左右されることもあるので、責任重大です。また、せん妄予防の観点からも、概日リズム(サーカディアンリズム)の調整もICUナースの役目です。
ICUで働きたい!①メリット
続いては、ICUナースになることのメリットを紹介します。
スキルアップ
ICUにはさまざまな疾患やケガの重篤な患者さんを受け入れます。そのため、幅広い症例に触れたり、知識やスキルを磨いたりすることができます。また、命の危機にある患者さんも多いため、急変時や緊急事態にも冷静に的確な判断ができるようになります。
やりがい
危機的状況にあった患者さんや、重篤な状態の続いていた患者さんが、ICUで容体が好転し一般病棟に転床する時などには達成感を味わうことができます。患者さんの命を救う現場で働くことに、やりがいを感じるICUナースは多いようです。
収入アップ
看護師さんは高収入な職業だと言われていますが、ICUに勤務することでさらに収入が増えるメリットもあります。危険手当や特別手当が付く病院もありますし、夜勤が多くなる場合が多いので少しですが、収入アップになる場合が多いようです。
ICUで働きたい!②デメリット
一方、ICUで働くことによるデメリットはどういったことでしょうか。
精神的なプレッシャーが大きい
ICUでは一瞬の判断ミスで患者さんの命が危険にさらされることもあります。緊張感の高い医療の最前線での勤務は、常に
高い集中力や
判断力が求められます。やりがいがある反面、精神的にプレッシャーが大きく、ストレスを抱える看護師さんも多いようです。
夜勤が多い
重篤な患者さんや余談を許さない患者さんが多いため、ICU看護師さんのシフトは夜勤が多くなることが多いようです。また、ICU看護師さんの夜勤は、一般病棟よりも容体の急変などが起こりやすいため、精神的にもハードなようです。
知識が必要
冠動脈疾患集中治療室(CCU)や神経外科集中治療室(NCU)のように、ある疾患に特化したICUを除けば、ICUにはさまざまな疾患やケガの患者さんを受け入れています。そのため、ICUスタッフは広範な知識を必要とされますし、いくつもの最先端医療機器の操作にも精通しなければなりません。知識やスキルを学べる反面、覚えなければいけない事が多いので常に勉強が必要です。
ICUに入ることで取得できる資格や役立つ講習
ICUに勤務することで、集中治療に特化したスキルが身に付きます。そのスキルを活かして取得できる資格があります。あるいは、こういった資格を取得することでICUに配属となるための布石とすることもできます。
BLSコース
心肺蘇生法やAEDの使い方などの一次救命処置を学ぶコース。
日本ACLS協会・日本BLS協会
ICLSコース
医療従事者のための蘇生トレーニングを学ぶコース。
日本救急医学会
呼吸療法認定士
酸素療法や吸入療法などの呼吸療法に関する資格認定制度。
公益財団法人・医療機器センター
集中ケア認定看護師
生命の危機状態にある患者の病態変化を予測した重篤化の予防など。
日本看護協会
急性・重症患者看護専門看護師
緊急度や重症度の高い患者に対しての集中的な看護など。
日本看護協会
特定行為研修
21分野38行為の診療補助・特定行為を学ぶ研修。
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給与などの待遇
ICUナースはハードなお仕事です。夜勤も多く、肉体的にもキツイですし、重篤な患者さんの看護は精神的にも厳しいと言えます。だからこそ、給与や待遇にもこだわりたいところです。
病院の診療科
勤務する病院の診療科の種類や数によって、ICUで受け入れる患者さんが違ってきます。診療科の種類や数はしっかり把握しておきたいところです。
スタッフの配置やシフト体制
ICUでの勤務はかなりハードです。だからこそ、人員の配置体制が重要になってきます。どの位の人数でシフトが回っているか、スタッフの経験年数などもできればチェックしておくとよいでしょう。また、スタッフの教育体制が整っているかも併せて調べておきましょう。
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