看護職のお役にたてるコラムを掲載しています。
治験コーディネーター、一般の方には耳慣れない言葉です。2018年春クールのTBSドラマ「ブラックペアン」を観た方も多いのではないでしょうか?加藤綾子さんが演じた治験コーディネーターが、現実とかけ離れていると日本臨床薬理学会から抗議がされたことで話題になりました。今まで知られていなかっただけに、間違ったイメージを植え付けられることを危惧したのでは?と言われています。今回は今話題の治験コーディネーターについて紹介します。
医薬品や医療機器の開発に欠かせない臨床試験である治験において、製薬会社や医療機器メーカーと病院、そして患者さんをつなぐ大事な役目を担っています。
治験コーディネーターには2通りの働き方があります。1つは、医療機関に直接雇用されて働く場合。もう1つは、SMO(治験施設支援機関)に所属し、医療機関へ派遣されるケースです。
治験コーディネーターになるには特別な資格は必要ありませんが、医療の知識や医療機関を良く知っていることが前提ですので、看護師や薬剤師、臨床検査技師といった医療スタッフが向いていると言われます。その中でも、患者と直接接している看護師が最適と言われています。
・IRB(治験等審査委員会)承認・契約締結
・スタートアップミーティング
・被験者選定
・インフォームドコンセント
・治験開始
・治験薬使用・診察・検査
・モニタリング
・症例報告書などの作成
・治験終了
この中で、治験コーディネーターが関わる部分は以下のような内容です。
検査項目やスケジュールといった治験に関する資料を作成
治験基準に適合する患者さんを探す
治験を行う病院との連絡や調整
インフォームドコンセント(治験の内容やスケジュールを説明)
治験当日には面談し服薬管理・残薬回収
医師診察に同席、治験内容を確認
医師・医療スタッフとデータ作成管理
症例報告書のチェック
スケジュール調整
実際の医療行為を除くほとんどの課程に、治験コーディネーターが関わることになります。
治験コーディネーターは、医療経験のある職業からの転職が多いのが特徴です。そのため年収は最初からやや高めです。経験年数や年齢、就職するSMO企業によっても多少違いますが、300万円~500万円といったところが多いようです。認定CRC資格を取得することでも、年収が上がります。また、地方よりも首都圏の方がやや年収は高めとなっています。
特に、日本SMO協会の公認CRCを取得すれば資格手当が付いたり、基本給がアップしたりする企業が多いようです。
年1回行われますが、合格率は70%以上と高く、それほどの難関ではありませんが、5年ごとの更新が必要です。 看護師さんの転職先としてかなりおすすめの「治験コーディネーター」。今の職場、お仕事に疑問を感じたら考えてみるのもアリかもしれませんよ。
看護求人ガイドは、アスカグループの運営する転職をお考えの看護師のための求人サイトです。看護師さん向け求人を中心に、「こだわり条件で選ぶ求人システム」「看護師さん向け情報」など、看護業界にまつわる情報をわかりやすくご紹介しています。看護師の求人以外にも多彩な情報を随時掲載しています。これから看護師の仕事を目指す方、現在看護師として活躍中で転職希望の方、など様々な方をサポートします。当サイトのサービス、機能、求人・転職情報は全て無料。看護求人ガイドは看護師さんを中心とした看護の専門求人サイトです。みなさんの転職・就職活動に、ぜひ看護求人ガイドをご利用ください。