あなたの職場にもいる?年々増加中な男性看護師さんについて!
看護師さんの以前の呼称が「看護婦」だったことからも分かるように、看護職の現場は圧倒的に女性が多いイメージです。今回は、看護職においてはマイノリティである「男性看護師」についてリサーチしました。看護職において男性が占める割合や、そのポジションや役割といったことから、男性看護師の恋愛・結婚事情について詳しく紹介します。
たったの7/100!?男性看護師の実態とは!
平成28年の厚生労働省の
統計調査によると、就業している看護師さんの総数は1,149,397人で、そのうち男性看護師は84,193人です。100人に7人、わずか7%です。しかし近年男性看護師は増えていて、平成18年には38,028人でしたが平成28年には84,193人と倍増、全看護師数に占める割合も4.6%から7.3%と右肩上がりです。
看護師さんの結婚
女性の看護師さんは独身の人が多いと言われています。裏付けのあるデータではありませんが、20代女性看護師の結婚率は約25%なのだそうです。適齢期と言う言葉が死語になった現代でも、4人のうち3人が独身だというのはやや多いと言わざるを得ません。一方、男性看護師は、これも正確なデータに基づいた情報ではありませんが、全年齢層を通して既婚率は約75%にものぼると言われています。
まだまだ少数派な男性看護師たち
全看護師のわずか7%と言う少数派な男性看護師、女性ばかりの職場で肩身の狭い思いをしているのではと考える人も多いのではないでしょうか?看護の現場における男性看護師の立ち位置や役割を女性看護師さんの声や、男性看護師さんの声などを交えながら紹介します。
ポジション
女性がほとんどという職場で、男性看護師はどういったスタンスにいるのでしょうか?女性ばかりの現場では人間関係がギスギスすることも多いようですが、男性がいることで良い意味で緩衝材になることもあるようです。また、
精神科や
救命救急などは
男性看護師の需要が高いので、むしろ重宝されるのではないでしょうか?ただ気を使うことも多く、女性看護師や女性の患者さんとの
距離感をつかむのが難しいという声もあります。
「入職した当初はチヤホヤされますが、良い意味でも悪い意味でも目立ってしまうので、仕事にも人間関係にも人一倍の努力が必要です。」(30代男性)
役割
男性看護師に求められることでまず思い浮かぶのは、
体力的なニーズです。体格のいい患者さんの
体位変換や
移乗などの看護や介助には、男性看護師が役に立ちます。また、女性を蔑視する患者さんやセクハラまがいのことをする患者さんには、男性看護師が対応することで
丸く収まることもあります。新人の女性看護師の中には、男性の先輩の方が女性の先輩よりもいろいろ聞きやすい、
優しいという声もあります。
「女性の先輩は「こんなこともできないの?」みたいな怒り方をする人もいますが、男性の先輩は優しく丁寧に教えてくれるので安心。」(20代女性)
モテそうでモテないって言われるのはこれが理由?
まわりは女性ばかりで羨ましい、男性ばかりの職場で働く人の中にはそう感じる人も多いのではないでしょうか?さぞやモテるのでは?と思ってしまいがちですが、それほどモテない!と言う声もあります。
その理由としては、まず出会いが少ないことです。職場にはたくさんさん女性がいますが、同じ職場だからこそ恋愛対象にならないという人もいます。他業種の女性を探そうにも、夜勤や不規則な勤務で難しいという側面もあります。交際に発展しても、休日が合わないのでデートの時間が取れないつらさもあります。
患者さんが女性の場合、男性看護師だと敬遠されることもあるので、仕事面でも男性であるデメリットはあるようです。
「友人からは羨ましいと言われますが、実際には精神的な疲労が激しく、いつも周りに気を使っています。距離感や立ち位置がうまくつかめるまでは本当につらく、何度も転職を考えました。」(20代男性)
でもね、いいところも勿論沢山あります!!
男性看護師の既婚率が約75%だと書きましたが、男性看護師の奥様は大半が医療関係者なのだそうです。さすがに女性医師は少ないようですが、同じ看護師や作業療法士、それも同じ職場の女性と結婚する人が多いそうです。実は、看護師さん同士や医療従事者同士の交際や結婚にはいろいろとメリットがあります。
勤務時間&休日
夜勤などで不規則になりがちな看護師さんですが、シフトや休日を合わせれば問題ありません。たとえば、一緒に出かける際にも、土日や祝祭日ではなく平日を選べば、人混みを避けることができます。
仕事内容
同じ看護師同士なら、看護職ならではの悩みや愚痴も相談したりされたりすることができます。また、急患や緊急入院などで残業になったり休日出勤になったりしても、状況が分かるので理解してもらいやすいのではないでしょうか?
家事分担
シフト制だからこそ、うまく時間を合わせてできる人がやるといった家事分担ができるのも、看護師同士のカップルのメリットです。
これからどうなる。男性看護師の将来性!
かつては、精神科や救急救命など体力を必要とする現場にしかニーズが無かった男性看護師ですが、現在では活躍の場はどんどん広がっています。
平成18年から平成28年までの10年間で、2.2倍に増加した男性看護師の需要は間違いなく増えています。就職・転職先には困らないうえ、男性労働者の平均収入にはわずかに及ばないものの安定収入が得られる男性看護師は将来的にも有望な職種です。また、女性看護師には結婚・出産などで退職や働き方をセーブする人も多いのに比べ、男性看護師はフルタイムの常勤で働き続ける人が多く、キャリアアップもしやすいと言えます。
超高齢化社会を迎えた今、そしてこれから、男性看護師の未来は明るいと言えるかもしれません。